化学26 白い粉末の見分け方

1年生の実験です。4種類の白い粉末A~Dの性質を調べて、それぞれの物質を見分けます。白い粉末は、食塩、白砂糖、デンプン、グラニュー糖を使用します。
簡単そうに見えますが、準備物が多く、意外に手間のかかる実験ではないでしょうか。そこで、時間短縮を図りつつ、失敗しにくい実験方法や工夫についてまとめました。
[動画:白い粉末を加熱したときの様子]
【準備物】


・食塩
塩化ナトリウム R8029 500g 1881円 理科ウチダスで購入
必ず試薬の食塩(塩化ナトリウム)を使用します。市販の食塩を使った場合、加熱したときに変色する場合があります。
・白砂糖
市販の白砂糖を使用します。チャックつきの袋の物が使いやすい。
・デンプン
市販の片栗粉を使用します。チャックつきの袋の物が使いやすい。
・グラニュー糖
市販のグラニュー糖を使用します。コーヒー用のスティックシュガーが使いやすい。
・プリンカップ(透明)
粉末を配布する際に使用します。テプラやネームランドなどで「A・B・C・D」のシールをあらかじめ貼っておき、毎年使い回すようにします。
・黒い皿
「100個使い捨て 醤油皿 (黒)」 7.9×7.9cm プラスチック製 550円 アマゾンで購入
粉末を少量載せ、ルーペで観察するために使用します。黒い皿を使うことで、粒の色が「透明」か「白」かを識別できます。 これについても、テプラやネームランドなどで「A・B・C・D」のシールをあらかじめ貼っておき、毎年使い回すようにします。
なお、プラスチックの皿を選ぶ際は静電気の発生しにくいものにすることが重要です。静電気が起きると粒が跳ねてしまい、生徒がそちらに気を取られてしまう原因になります。教材カタログに専用の薬品皿も載っていますが、こちらの方が使いやすいです。
・ホイルケース
「FMホイルケース厚手 ミニ朝顔 500枚入」 1081円 アマゾンで購入
粉末を加熱する際に使用します。一般的な製品は薄手で形が崩れやすいですが、こちらは厚手でしっかりとした作りになっています。また、ケース同士の間に挟まれている紙(仕切り紙)がないため、取り出してすぐに使えるのも便利です。
・薬品さじ 1本
粉末は4種類ですが、薬品さじは1本でかまいません。別の薬品をすくい取る場合にはティッシュで拭き取るようにします。
・ポケットティッシュ
・ステンレストレイ
熱くなったホイルカップを下ろす場所として使用します。
・マスキングテープ
試験管に印をつけるときに使用します。(青・オレンジ・黒)
・ピンセット ・ルーペ ・試験管 ・試験管立て ・三脚 ・セラミック金網 ・チャッカマン
【実験方法】
1 4種類の粉末をプリンカップに入れて配布します。次に、黒い皿・ホイルカップ・試験管へ、それぞれ少量(薬さじの小に軽く1杯ずつ)取り分けます。少量ずつ入れるのが実験成功のコツです。
2 プリンカップに入った粉末で、手触りやにおいを調べます。
3 黒い皿に入った粉末をルーペで観察します。
※ 時間の都合上、2・3の観察は班内で分担して実施させるようにしています。
4 粉末の入った試験管に水を4分の1ほど入れ、粉末が溶けるかどうか調べます。4本の試験管について、班内で分担して実施させます。4分の1以上水を入れると、振り混ぜることが難しくなります。※「A・B・C・D」が区別できるよう、試験管にマスキングテープで「青・オレンジ・黒・印なし」の印をつけておきます。(色覚の多様性に配慮し、見分けやすい色の組み合わせにしてください。)
5 ホイルカップに入った粉末をガスバーナーで熱し、変化の様子を調べます。 教科書では4種類いっぺんに加熱するようになっていますが、一つ一つ実験した方が違いがよく分かります。※「A・B・C・D」が区別できるよう、ホイルカップに油性ペンで「青・オレンジ・黒・印なし」の印をつけておきます。(色覚の多様性に配慮し、見分けやすい色の組み合わせにしてください。)
※ 「薬さじの小に軽く1杯」とは、下の写真程度の量です。なお、私は実験操作の指示として「山盛り1杯」「軽く1杯」「すり切り1杯」の表現を使い分けて指導しています。
【実験結果】
1 ルーペで観察した様子



2 水にとかした時の様子
A(青):食塩 B(オレンジ):白砂糖 C(黒):デンプン D(印なし):グラニュー糖
3 加熱したときの様子
[動画:白い粉末を加熱したときの様子]




【その他】
・加熱したホイルカップの置き場所として、ステンレストレイを採用しました。そのまま置いても大きな問題はないと考えられますが、念のためトレイの底面に足をつけ、机上面からわずかに浮かす構造にしています。
足には、100円ショップで購入した台所用防水テープを直径10mmのパンチで打ち抜いたものを使用しました。なお、市販のシリコン製のゴム足は滑り止め効果が高すぎて作業性を損なうため、適度に滑りのあるこの仕様にしています。