物理11 望遠鏡の仕組み
※ 望遠鏡では絶対に太陽を見ないように気をつけさせてください。また、鏡やガラスなど太陽光線を強く反射させるものが近くにないかどうかも確認してください。(例:カーブミラーや窓ガラスなど)
望遠鏡(凸レンズ2枚で作るケプラー式)の仕組みは、応用問題としてよく出題されます。また、実像や虚像を理解するのにもよい教材だと思います。しかし、図による説明だけでは生徒の興味・関心を引き出すのは難しいと感じています。やはり、実際に望遠鏡をのぞいて、大きく見えることを確認させたいものです。
ケプラー式望遠鏡を作るためには、焦点距離の長いレンズと短いレンズが必要になります。これについては、プラスチック製の安価なものをスマートスクールなどで購入することができます。しかし、やってみると分かりますが、レンズだけではなかなかうまく見ることができません。筒が必要です。この筒を手に入れることがなかなか難しいのです。自作の紙筒などを使うこともできますが、かなり面倒です。いろいろと探した結果、ちょうどよい紙筒を見つけましたので紹介します。値段も安価ですし、望遠鏡を作るのも簡単になります。
なお、望遠鏡の説明については NHK for School の「望遠鏡のしくみー中学」がよく分かります。
【準備物】
・プラスチックレンズ(とつレンズ)(10枚組)ナリカの製品ですが、スマートスクールで購入できます。
①f=約340mm 728-109 10枚 1945円
②f=約100mm 728-110 10枚 2664円
・紙筒 アマゾンで購入 下の2種類がシンデレラフィットします。
(外側の筒)京都マルタヤ ポスター筒 B2用 径51mm×550mm 10本セット ブランド:京都マルタヤ 1,380円 ※ 半分に切って使うので20本できます。
(内側の筒)クラフト丸筒 内寸直径4.7×長さ75cm 10本セット ポスター・カレンダー梱包 梱包 紙管 紙筒 ストア・エキスプレス 61-322-1-5_36130-131 1,700円 ※ 半分に切って使うので20本できます。
・クラフトのこ アマゾンで購入
オルファ クラフトのこ 125B 849円 ※ 紙筒を切るならこれ! カッターでは危ないし、きれいに切れません。
・マスキングテープ ホームセンターなどで購入できます。
スリーエム(3M) スコッチ 塗装用マスキングテープ 黄色 18mm×18m M40J-18 110円 ※ これが使いやすいです。
・白表紙
長さ30.5cm 幅2.2cm 接眼レンズの周囲に巻きつけて筒に押し込みます。白表紙の厚さによって長さは微調整してください。
・テープカッター アマゾンで購入
コクヨ テープカッター カルカット マスキングテープ 用 白 T-SM300-1NW 629円
なくてもよいですがあると便利。スリーエム(3M)のマスキングテープを入れるときついですが、少し使えば問題ありません。






【作り方】
① 紙筒を半分に切ります。切るときはカッターではなく、上記の「オルファ クラフトのこ」が断然使いやすいです。カッターで切ると危ないし、きれいに切れません。
② 焦点距離340mmのレンズを外側の筒に取り付けます。マスキングテープを引っ張りながら貼ると、テープが縮んで、いい具合にレンズを固定することができます。接着剤などはつけなくても大丈夫です。
③ 焦点距離100mmのレンズを内側の筒に取り付けます。白表紙を細長く切ってレンズに巻き付け、筒に押し込みます。接眼レンズをどの程度筒に押し込むかについては【その他】を参照してください。
④ 外側の筒に内側の筒を入れてできあがりです。
【その他】
ア 上記の写真では接眼レンズを筒の端に取り付けています。その場合、目を接眼レンズに押しつけず、接眼レンズから10cm程度離して見るようにすると見やすくなります。
接眼レンズを筒の端から深く(9cm程度)押し込んでおくと、目を筒のそばまで近づけて見るようになるので、使いやすくなります。なお、押し込むときは幅の広い定規(幅4.7cm程度)があると便利です。
イ 接眼レンズを2枚重ねにすると、より大きく見えますが、1枚の時に比べると像がぼやけます。どちらにするかは好みの問題です。なお、接眼レンズを2枚重ねにしたときは、接眼レンズを4cm程度筒に押し込むと使いやすくなります。